若宮日誌(444)
■8月22日、土曜日、ひつじ雲の曇り
朝5時に、左上奥歯の歯痛で目が覚める。
ノーシンを服用して治まり、ふたたび眠ることができた。
この痛みは、これまでのものと次元が異なり、食事中に激痛が走り、昼食も夕食も、よくわからなかった。
京都の歯科医院からは、抗生剤とロキソニンが出ているが、それを服用しても、一時的に痛みは消えるのみで、朝5時に起きてしまうほど痛みは続く。
妻が見つけてきてくれた日大松戸歯学部出身の若い歯科医が最近開業した上日出谷の医院へ、朝一番で予約して、午前中に出かける。
レントゲンを口腔全体と患部の部分で撮り、医師の説明を受けた。
彼の原因仮説は、3つだった。
第一に、一番奥の左上の奥歯がないので、その手前の奥歯に過重な負荷がかかり、痛みが出ている説。第二に、レントゲンには写らない割れが左奥歯に出来ており、そこから細菌感染している説。そして、第三は、これには驚いたのだが、左の副鼻腔に膿が溜まっており──これはレントゲンにはっきり写っていた──、これが左上奥歯のすぐ上に存在する。この蓄膿症の膿と歯の痛みが関連している説である。
この3つから原因を絞り込むために、医師は左上奥歯を順に叩いていった。3番目に違和感と若干の痛みがあると伝えると、第一の仮説と第二の仮説よりも、第三の可能性が高いと診断した。
顔面や言葉による私の痛みの表現が、歯科医レベルでの痛みの表現には到達していないことが、その根拠だった。
食事中は、激痛なのだが、歯科医が叩いたときの痛みは、たしかに、そこまでではなかった。歯が直接痛みの原因になっているのであれば、叩いたときの痛みの表現が、異なるはずだという判断だろう。
京都の医師は、レントゲンに基づき、歯根膜が炎症を起こしているという判断だったが、炎症は確かに認められるものの、痛みとの関連は明確ではない、というのが、上日出谷の医師の判断だった。
原因を明確化することが、今朝の受診の目的だったが、左副鼻腔に膿が溜まっていることが判明し、それが歯痛の原因であろうとなかろうと、治療の必要が出てきた。
さらに、きょうは、上日出谷氏の診断から、右奥歯が割れており、そこから細菌がかなり入っており、骨が溶けていることが新たに判明した。抜歯するしかないという。抜歯した後は、入れ歯か、インプラントになるが、骨が溶けていれば、それも難しくなる。
私は、歯の定期検診は、桶川でも、京都でも行っているが、そこでは、主に歯石を取るばかりで、この事実を直接知らしめて、どう対処すればいいのかについて助言は一切ない。
歯科医の定期検診というのは、この意味で、歯石を取るビジネスモデルとなっており、重い処置については、事実上スルーして、結果的に、患者の症状を悪化させてしまっている面がある。
今後の方針として、耳鼻科と歯科が連携している京都府立医科大で、まず、左副鼻腔の蓄膿を治療することとして、そのために、上日出谷氏に紹介状をお願いすることとした。
その後、信頼できる歯科で、右奥歯の抜歯を行うことになる。
歯がやられると、食事に支障が出るので、致命的な問題であるのだが、今後、食事対象も考慮していく必要が出てくるだろう。
私は、105歳まで生き抜いて、いい仕事をするのを、生涯目標として設定している。
死が怖くて、ただ漠然と長生きしたいのではなく、目的が明確にある。その目的定立の理由も、また、明確に持っている。
このためには、生物学的条件・社会学的条件・経済学的条件の3条件を絶えず調整することが必要になってくる、と思っている。