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京都日誌(454)

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  ■9月7日、月曜日、曇り。きょうは、涼しかった。 便利堂書店で、私の愛読書『週刊現代』を買ったときに、「きょうは涼しいね」と話しかけると、店番のおばちゃんも、「まあまあ(涼しい)ね」と言っていた。 おばちゃんには、まあまあらしい。 朝、あわただしく6冊の冊子から、必要ヶ所をコピーして、札幌へ送る。 身心調整、掃除、即、仕事に入る。 9時間半、険しい労働をして、ルイボスティーを飲む。 ★ ウトロ平和祈念館 から、 『長生炭鉱』 図録が送られてきた。 この炭鉱の存在は、まったく知らなかった。 これは、山口県宇部市にあった海底炭鉱。1942年2月3日、水没事故によって183名が命を落とした。そのうち136名は、朝鮮半島から動員され、働かされていた。 長生炭鉱は、概ね1914年(大正3年)から1942年(昭和17年)まで稼働していた。ただし、途中に、水没事故による約10年間の休業期間がある(1922-1932)。 つまり、183人が亡くなる20年前にも、大きな水没事故があったのである。 長生炭鉱の労働者の75%が朝鮮人だった。当時、山口県の炭鉱全体における朝鮮人労働者の割合は、9.3%だった。 長生炭鉱は、桁違いに朝鮮人が多かった。 それは、1922年に大きな水没事故が起きたように、水没事故の可能性が、他の炭鉱よりも高く、そのことを、知っていた地元の日本人労働者を集められなかったからだろう。 朝鮮人労働者は、強制連行で日本へ連れてこられるか、甘言で騙されて連れてこられた。 このとき、水没事故のリスクは、まったく触れられず、「しっかり働けば、郷里に家が建つし、広い田も買える」といった言葉が、釜山などでは、言われていたという。 当時、長生炭鉱の寮に閉じ込められたひとの証言では、「ひとの背の二倍くらいの高さの高い板で周囲は囲まれており、よじ登れないようになっていた。寮から逃げて運悪く捕らえられると、素っ裸にされて、木刀ではなく革の帯で命が亡くなるほどリンチされた」という。 この事故が起きた1942年2月3日は、「大出し」と呼ばれる増産日だった。 事故の直接の原因は、拂堀り(はらいぼり)という非常に危険な採掘手法だった。 これは、天井を支えるために残すべき炭柱まで削り取る強引な手法で、これによって、要請された石炭量を供出していたのである。 粘結性のある石炭を乾留してコー...

京都日誌(453)

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  ■9月6日、日曜日、曇り、夜、秋雨。 東京、埼玉県、神奈川県、千葉県に、線状降水帯半日前予測が出ている。 午前中、洗濯、コインランドリー、掃除、身心調整。 午後からニコの仕事を深夜まで。 訳注に凝るたちなので、進みが悪かった。 日本で、今や唯一となった、ルカーチ研究者の秋元由裕さん(北星学園大)とつながり、ルカーチの翻訳連載を送ることに。 次々に、ルカーチ研究者が亡くなって、引き継ぐ人がいない。世代交代にならない。 私のような、在野の研究者でも、貴重がられるほどである。 海外も同じような状況で、フランスでは、ルカーチの晩年の大著『社会的存在の存在論』の仏語版作成を、定年退職した在野の研究者が行っている。 監修は、プロの哲学者。 秋から、できれば、御所周りで、インターバル・ウォーキング+ジョギングを再開すべく、安価なランニング・ポーチを購入。

一日一句(5919)

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  一樹なる九月は天の余白かな

一日一句(5918)

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  月しろの木々もおのれもむかしかな

京都日誌(452)

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  ■9月5日、土曜日、積雲ある晴れ。 午前中、身心調整。午後、ヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』を検討。 古田徹也さんのわかりやすい解説に助けられる。 『論理哲学論考』の基本的なアイディアは、写像理論で、これは言語が、世界の中の事態─成立していないこと(=虚構)も、成立していること(=事実)も含む──を、模型として反映しているという理論になる。 前期ヴィトゲンシュタインの議論は、きれいな反映論になっている。この反映論は、そのまま、命題論という表現論であり、世界と人間を媒介するメディア論となっている。 ヴィトゲンシュタインの写像理論は、私の類型で言うと、認識論的反映論のみを扱っており、目的論的反映論が欠落している。 このため、この 写像理論はスタティックで受動的な性格 を強く持っている。 人間は、世界の所与の事態を言語で写像するだけでなく、 事態の望ましいあり方 を言語において、 先行的に反映し実現しながら生活している 。 つまり、所与の事態を受動的に、認識論的に言語に反映するだけでなく、言語への反映を利用して、 新しい事態 を 絶えず創り出している 面がある。 この点への思索が、前期ヴィトゲンシュタインは弱い。 後期ヴィトゲンシュタインとの断絶性なども見ながら、前期をもう少し、古田さんの解説などを通じて検討してみたい。 夜、 味噌煮込み雑炊を作り、ニコの仕事を行う。

一日一句(5917)

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  うつけとはおのれのことか秋の風