往還日誌(347)
■10月29日、水曜日、晴れ。
りんどうを、窓際に移動したら、一気に開花した。
きょうは、良く晴れた。
千本通りで空を見上げると、北と南へ向かう雲が上空で交差していた。
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安倍晋三元総理の2022年5月26日の『エコノミスト』によるインタビューは、なかなか、面白い。
プーチン大統領との27回にも及ぶ四島返還・平和条約締結交渉で、プーチン大統領は、これに賛成したが、ロシアの国内世論と関係者すべてが反対したので、交渉は失敗したと明言している。
また、朝鮮がICBMの実験に成功したことの意味を、米国本土を射程圏内に入れたことになるので、米国の核の傘の実効性が消滅したとまでは言っていないが、それに近いニュアンスの質的な変化だと述べている。
この点は、ドイツの例を出して、エマニュエル・トッドも、核の傘というのは「幻想」だと指摘している。
安倍さんの場合、だから、日本と米国が、戦術核兵器の使用を含め、いつどのように核で報復するかについて議論すべきであり、日本が米国の意思決定プロセスに参加できるような仕組みを作るべきだとなる。
だから、朝鮮やロシアと、平和友好条約を結び、東アジア非核地帯を作ろうとはならない。
一層、米国を巻き込んで力で核保有国を封じ込めようとするのである。
あくまで、米国の核が前提なのである。
この発想は、高市早苗政権も引き継いでおり、だからこその、防衛費2%前倒しや軍事装備費増額などを早々と決めての、トランプ大統領への異様な媚び方となっている。
「戦前の天皇の位置に、戦後は米軍が座った」とは名言だが、摂関政治の藤原氏と同じように、経費削減で嫌がる米軍をいかに利用して巻き込むかという、そういう側面が年々強くなっているように思う。
安倍さんは、『エコノミスト』のインタビューで、日本をこう評している。
「日本は理想を語ることを好む国」
ただ、その理想が、広島・長崎の悲劇や大陸侵略の悲劇から来ていることを忘れてはならないだろう。
理想は、繰り返し、その根を顧みる必要があるのだろう。