往還日誌(382)
ダニエル・デンバー(左派ジャーナリスト/ポッドキャスター)「ゾーランが制約のもとで統治することになる、という指摘はありふれています。私が言っているのは、社会における力関係のバランスに根ざした、客観的な制約のことです。そして、そうした制約は必然的に矛盾を生み出します。しかも、その力関係や矛盾には幾重ものレイヤーがあります。
良きマルクス主義者として、まずは政治的な力関係のバランスから始めて、その後、生産の領域により近いところまで掘り下げていきたい。まず前提として、ホワイトハウスにはトランプがいる。連邦議会は共和党が支配している。
そしてオールバニ(NY州州都)では、キャシー・ホークル知事のもとで、ゾーランとのあいだにある種の『デタント(緊張緩和)』が形成されている。おそらく市議会におけるユニバーサル保育への期待が関係しているのかもしれません。
これらすべては、ゾーランが活動する地平をどのように規定しているのでしょうか。現実的に見なければなりません。今回の選挙は、確かにゾーランとDSAの勝利でしたが、同時に、アダムズやクオモしか生み出せなかった民主党エスタブリッシュメントの惨憺たる状態がもたらした『敗北』でもあったのです。
この地形を描き出してください。ゾーラン、DSA、連携する議員たち、そして大衆運動——これらは、今後数年のあいだに、この地形をどのように航行すれば、今日では不可能に見えることが、明日には可能に、あるいは避けられないものにさえなりうるのでしょうか。
スーマシー・クマール(NY州テナント・ブロックマネージング・ディレクター)「この一年で私が学んだのは、この『地形』が非常に速く変化する、ということです。私は2024年にニューヨーク市DSAの選出リーダーシップにいましたが、本当に厳しい時期でした。
州議会選挙を戦っている最中に、あまりにも多くのことが同時に起きていた。進行中のジェノサイドへの絶望、大統領選挙……人々に外へ出て、戸別訪問をして、『やるべきこと』をやってもらうのは本当に大変でした。
私が育ってきた左派には、『私たちは台頭している』『上昇軌道にある』という感覚がありました。でもそのときは、『あれ、そうじゃないのか? 実は後退しているのでは? これは窓が閉じつつある瞬間なのでは?』と感じられたのです」