往還日誌(386)
■2月9日、月曜日、雪は午後にあがり、雲のある晴れ間。
選挙終はる雪に出てゐる燃えるごみ
自民党316議席の単独過半数で圧勝。中道は49議席(小選挙区:7、比例:42)で、改選前の167の3分の1以下の惨敗。このうち、旧公明候補は25議席。公明出身者は小選挙区から撤退しているから、25議席はすべて比例。
立憲は、小選挙区の7議席と、比例の17議席だけだった。立憲は、公明党の集票機能が小選挙区であまりでていない。学会員は、比例に入れている。加えて、立憲支持層は、公明党と組んだことを嫌気したと思う。公明党に票は入れたくないと思ったのだろう。公明効果は、立憲支持層の離反で完全に相殺されている。
自民党の圧勝は、高市総理の個人的な人気のみであり、維新もそれに相伴している。萩生田でさえ、トップ当選である。なぜ、高市総理に人気があるのかは、たとえは悪いが、大谷翔平選手に人気があると同じだろう。日本の最高権力者に駆け上がったスーパーウーマンだからだろう。その意味で、小池都知事と同型である。
そして、高市さんも小池さんも、霞が関文法や、永田町の言いまわしは、少ない。そして、政治的に高度な「あいまい戦略」も取りたがらない(あるいはできない)。この結果、キャラが立ち、その輪郭が、はっきりする。だから、支持されやすい。
これがたとえば、石破さんの女性版のような総理だったら、インテリには受けるが、大衆受けはしないだろう。
つまり、有権者の大多数が──と言っても投票率は、55.68%前後(55.25~56.11%)と推定されているが──、言い方は悪いが、「ミーちゃん・ハーちゃんが、インフレの生活苦にある」ということなんだろうと思う。
自民党という政党は、この大衆社会の特質と、その冷めやすい人気のタイミングを見逃さなかったということだろうと思う。
この点を見ないで、反高市のインテリのみなさんが、政治地図の変化の話をしても、この自民圧勝の背景は理解できず、トンチンカンになるばかりだろう。
このミーちゃん・ハーちゃんを再生産するメカニズムは、私の概念では、「社会操作」ということになる。
問題は、この操作主体が、特定の集団というよりも、全体社会の構成原理──高度情報化・高度消費化・高度社会再生産プロセス──に起因する点にある。支配層も操作されている面があるのは、このためである。もちろん、この構成原理を戦後牽引してきたのは、米国の代理勢力である自民党である。