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7月, 2025の投稿を表示しています

一日一句(5752)

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  畳に大の字初蟬は涼しかり

一日一句(5751)

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  幻の水に色あるしたたりや

一日一句(5750)

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  大西日のつぺらばうが立つてゐる

一日一句(5749)

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  煽られて日の丸をふる西日かな

一日一句(5748)

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  したたりはグラスを落ちてゐたりけり

往還日誌(318)

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  ■7月27日、日曜日。 このところ、異様な暑さが続いている。きのうは、午前中、エアコンを入れないでいたら、眩暈がしてきた。エアコンを入れたが、午後になると、今度は、ひどい頭痛に襲われた。 きのうは、午後から、新しいプリンターを設定。途中、ベランダの植木の水遣りもしたが、都合、4時間近くかかった。さらに、設定後のアンケートが異様にしつこい。 「必須」項目などと、一企業の都合で一方的に決めて、大量の項目に答えさせる。それができないと、設定が完了しないので、事実上の「強制」である。選択の自由がないのは、いかがなものだろうか。 設定した後まで、すでに回答しているのに、アンケートの画面が出てくる。ちなみに、このメーカーは、エプソンである。 プリンターは、今後、需要は少なくなるだろう。すべて電子データでないと、AI使用には不便だからだ。しかし、紙に印字しないとできないこともある。 それが、詩などの推敲である。 プリンターが稼働したので、詩「水の金閣」を推敲する。画面上だけでもできないことはないが、紙に打ち出した方が、推敲のアイディアが自由に湧く。 詩集としての最終形態が、紙に印字した本になるからだろう。 電子出版が流行ったこともあるが――私も、その最初期に第2詩集『青のことば』(2005年)をCD-ROMで制作したが、 読み取りに、何らかの電子機器が必要になり、却って不便になる。スマホで読めば、活字も小さく、眼への負担も大きいので、興味を失ってしまった。 ★ 今朝は、朝起きると、すぐに、詩「水の金閣」を推敲して、完成させる。 その後、ヘーゲルの『精神現象学』を原典で読む会。 「承認論」 という大変アクチュアルなところへ来ている。 トランスジェンダーの判断基準は、「自認」しかないが、これによって、女子更衣室へいかつい男性が入り込んで女性を怖がらせたり、女子競技に、筋肉と骨格に優勢な男性が、女性と自認して参加して優勝するなど、おかしな問題が起きている。 たとえば、2015年に、ワシントン州のYMCAで、「自認に基づく性別」で更衣室を使用する権利を保障する州法に従い、あるトランス女性(身体的には男性)が女子更衣室を使用したことが話題になった。複数の親が10代の少女たちと同じ空間に成人男性の身体を持つ人物がいることに不安を訴えた。YMCA側は当初は使用を禁止したが、州法との...

一日一句(5747)

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  夏蝶の消えし虚空やあるがまま

一日一句(5746)

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  夏蝶はきれいに生きて死ぬるのみ

一日一句(5745)

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  藤の実はかすかにゆるる翳りかな  

一日一句(5744)

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  底紅やけふなつかしき日の光

往還日誌(317)

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  ■7月24日、木曜日。 手元にある深蒸茶が切れたので、八女茶を入手して飲んでいる。なかなか、美味しい。 ベランダのブルーベリーの木は暑さで枯れてしまったが、ゴーヤがよくなっている。 ★ 参政党の躍進や支持者について、様々な分析や意見、取材が出てきている。 神谷宗幣代表の反民主主義的な党運営や不倫、セクハラ、パワハラのやり放題の内幕、公設秘書の自殺なども出てきている。 参政党は、躍進はしたが、転落も早いかもしれない。 しかし、日本会議と同じで、地方議会を中心に、草の根的な支援があることと、既存の極右勢力――日本会議や統一教会、ジェンタイル・シオニズムなどと、 相互乗り入れ ができるため、意外に、しぶとく生き残る可能性もある。 さらには、 観光立国 を掲げ海外からの外国人を呼び込む、 オーバーツーリズム を招く政策を国家として行い、 技能実習制度 を通じて、インドネシアなどから、少子高齢化対策として、移民労働力の受け入れを拡大していく(インドネシア側にも、失業対策という需要がある)という政策や社会構造があり、さらには、米国と一緒になって、『産経』、『読売』など国家利権村メディアを筆頭に、中国を 国家として仮想敵国化 している以上は、 「外国人問題」が、パブリックイシューとして、刺さる条件は変わらない 。 それが事実に反していても、である。 なので、 参政党は、今後も、一定の支持を得ていくと見た方が現実的 だろう。 ★ 識者の分析や仮説は、もちろん、参考になるが、識者一人の経験と知見は限定的である。こういう場合、大規模な経験的調査の知見が参考になる。 NNN系列30局が、読売新聞とNHKと合同で、投開票日当日に全国47都道府県の投票所で、投票を終えた有権者に対して行った 約20万人規模の調査 がある。 これによると、比例代表の投票先として参政党と回答したのは、自民党に次いで2番目なのである。 立憲民主党も、国民民主党も維新も上回っている。 これは、驚くべき結果ではないだろうか。 自民党は、惰性で入れる場合があるとしても参政党はニューカマーである。 それだけ、参政党は魅力があったということになる―― 騙された とも言える、 問題は何に、なぜ騙されたか である。 私の仮説は、「物価高」と「外国人問題」を組み合わせた、神谷代表の言説に、 この2つがパブリックイシュー...

往還日誌(316)

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  ■7月20日、日曜日、晴れ。第27回参議院選挙投開票日。 きのうは、娘の一月遅れの誕生日で、大宮の焼き肉店へ。久しぶりに梅酒をいただく。 きょうは、M社に企画書を書いて送る。 事情で、上洛の日程が延びたので、夕方から、買い物に行き、家族に夕食を作る。 ★ オンデマンドで、『光る君へ』全48話を視聴した。 かなり面白いドラマだった。いろいろ、考えさせられる。 最後は、紫式部は都を去って東国へ向かう旅に出る。 そして、武士の台頭が示されてドラマは終わる。 それは、現代における戦争の時代の予感と響き合っている。 役者としては、ドラマ序盤で、道長の兄の道兼を演じた玉置玲央の狂気の入った演技が、印象的だった。 道長を呪う藤原伊周を演じた三浦翔平も良かった。 人物としては、党派的な発想をせず、問題の本質を常に考える藤原実資、伊周の弟で大宰権帥として、刀伊の入寇を撃退し、このとき、武功をあげた武将、平為賢を、貴族ではないにも関わらず、肥後守に推挙した藤原隆家の二人に興味を持った。 安倍晴明も重要な役割を演じるが、このドラマでは、陰謀と悪に通じる人物として描かれ、それはそれで、興味深い。ただ、ご都合主義的に、呪術が使われすぎているきらいはある。 道長の時代を描いた『大鏡』という歴史書の文体と洞察に関心をもった。 三島由紀夫は、「わが古典」の中で大鏡をこう評している。 「線の太い文体で、引き締まっていて、何度読んでも含蓄がある」。 ★ 参議院選挙の最終投票率は、『共同通信』の20日午後9時現在の推定で、57・50%となった。 前回2022年参院選の52・05%を5ポイント程度上回る可能性がある。 選挙は、理性ではなく感情だということを、今回もよく示したと思う。 それは、自民党への怒りの感情と、参政党への共感の感情が、2つの基本トーンとなって、選挙運動を席巻したように見えた。 ほかの野党は、この2つのトーンの間に埋没してしまったように思えた。 しかし、参政党と自民党の体質は、同じである。 特に、旧安倍派・高市系の議員とは親和性が高い。 違いは、有権者の「参加意識の幻想」を参政党がSNSと演説で作り出したことだろう。 なにか、これまでとは違う「我々の創る政治が始まる」といった幻想を感じさせたのである。 この「参加意識」は、実は、外部に「外国人」という幻の敵を作り出すことで、こ...

一日一句(5743)

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  冷奴こころは遊び出でてをり

一日一句(5742)

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  冷奴箸にも棒にもかからぬが

一日一句(5741)

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  うそつきの影伸びてゐる西日かな

一日一句(5740)

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  梅雨明ける魑魅魍魎は日に弱し

一日一句(5739)

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  風吹いて昼寝のあとのいのちかな

一日一句(5738)

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  昼顔や崖に寄せゐし遠つ海

往還日誌(315)

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  ■7月16日、水曜日、曇り、夜は雨。 多忙の合間を縫って、企画書を出版社へ送り始める。 『週刊文春』7月17日号で、ダライ・ラマのことを池上さんが解説していて、面白かった。その存在は、中国との関係で政治的にも、チベット仏教という点で、宗教的にもたいへん面白い。 ダライ・ラマが、輪廻転生することは、ひろく知られているが、それを認定する地位の僧侶がいるのを初めて知った。それは、チベット仏教ナンバー2で、パンチェン・ラマという。 このパンチェン・ラマも、輪廻転生する。その転生を認定するのが、ダライ・ラマなのである。 要するに、相互に、転生を認定し合っている。 ところが、1989年、パンチェン・ラマ10世が亡くなって、ダライ・ラマ14世が、パンチェン・ラマ11世を認定したのだが、その直後、パンチェン・ラマ11世が消息不明となる。 なんと、その代わりに、中国政府が、別の男の子を、パンチェン・ラマ11世と認定したのである。 チベットの民衆は、これを認めず、「偽パンチェン・ラマ」と呼んでいるという。 これは、当然、現在90歳のダライ・ラマ14世が亡くなって、15世の転生を認定するときが来たとき、この「偽パンチェン・ラマ」は、中国政府の意向に沿った「ダライ・ラマ15世」の転生を認定することになるはずである。 転生した男の子を見つけ出すプロセスも面白いが、男の子に転生すると決まっているところも興味深い。 そもそも、ダライ・ラマ(ダライ=大海、ラマ=師)に女性はいない。 その意味で、男系の天皇にも似ている。 14世の後の、ダライ・ラマ15世がどうなるのか、たいへん注目される。 この民衆のダライ・ラマを「生ける観音菩薩」として帰依する意識は、どこか、日本人の天皇に帰依する意識に似てはいまいか。 参政党の登場は、いろいろ考えさせる。 ★ 今度の参議院選挙は、その後が、問題なのだと思う。参政党は、「我々の無意識」を開いてしまったように感じている。 言語は、肯定が否定的な規定性を帯びる性格がある。たとえば、「それは白だ」と言えば、黒では「ない」、赤では「ない」、青では「ない」というふうに、否定の「ない」を含む。「日本人ファースト」は、それが政治的なスローガンとなれば、つまり、日本人で「ある」ことを強調すれば、日本人では「ない」存在が、クローズアップされてくる。 今、もっとも怖い思い...